Works 187

組織と不正 その構造的要因を読み解く

2024年12月10日

特集



はじめに:「特別な、人とちがった人間による悪行」ではない

[Interview 野中郁次郎氏]
日本企業は『失敗の本質』に立ち返れ 不正頻発の根本に「3つの過剰」

●Section1 組織の不正のこれまでと今。実態を探る

  • ルールからの逸脱が見える化され「組織不祥事」から「組織不正」の時代へ
  • 不正の発生割合は増加傾向に 対応すべきリスクはさらに拡大
  • 1割強が不正に関与・目撃 長時間労働の職場ほどリスク大
  • 相次ぐ自動車会社不正を引き起こした「短期思考」

●Section2 不正の真因とは。その解決策とは

  • 組織戦略:「構造的無能化」が変革を阻害し不正も引き起こす
  • 組織文化:郵便不正事件で証拠改ざんの検察 同質性の高さが不正の温床に
  • ガバナンス:健全な緊張関係を生むガバナンス改革 社外取締役の独立性と課題理解がカギ
  • 公益通報:制度があっても「相談・通報せず」4割 通報を機能させることは経営そのもの
  • コンプライアンス:価値判断の軸は「インテグリティ」倫理意識というソフト面の強化を
  • 広報戦略:多くの組織が記者会見で失敗 社会の論理を見極め透明性を高めよ

●Section3 不正からの再生。3 社の道のり

  • STARTO ENTERTAINMENT/意志決定過程を透明化し権力の暴走を防ぐ STARTO設立1年 社長に聞く
  • リクルート/挑戦し続ける文化を守るため、ガバナンスと挑戦をバランスさせる
  • AGCグループ/アンケートで不正の背景を解明 悪い情報ほど迅速な報告を徹底

編集長まとめ:不正は起こり得る。どう向き合うのか どう社内外に説明するのか その会社の真価が問われる時代/浜田敬子(本誌編集長)

FROM EDITORS
本誌に掲載されているデータは2024年11月21日現在のものです。