定点観測 日本の働き方求人・求職(2020年3月版)

厚生労働省「一般職業紹介状況」によると、2019年の有効求人倍率は1.60倍になり、前年比-0.01ptと低下した(図1)。有効求人数は273.7万件で前年比-4.4万件、有効求職者数は171.0万件で同-1.5万件となった(図2)。有効求人倍率は2009年以降一貫して上昇を続けていたが、足元ではやや踊り場の局面に差しかかっている。

一般職業紹介状況は、ハローワークを通じた活動しか捉えることができない。ここでは、リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)」を用いて、求職側の状況をより詳細に分析してみよう。JPSEDでは転職意向や就職意向について尋ねている。2018年末の転職・就職希望者の割合は14.1%(このうち、転職・就職希望者で転職・就職活動をしている人が5.9%、転職・就職活動をしていない人が8.2%)と前年から横ばいとなっている(図3)。

年収別に転職希望者の割合をみると、それぞれの年収区分で転職希望者はやや増加する傾向にあるが、高所得者層の転職意欲は水準としてなおも低いままである(図4)。高スキル人材の転職意欲は必ずしも高くない状況が続いており、企業にとって優秀な人材を採用することが難しい状況にあることに変わりはない。

企業はさらに大胆に働き方の見直しや待遇の改善を進めていかなければ、人材獲得競争に勝てなくなってきているといえよう。

図1 有効求人倍率
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出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」

図2 有効求人数と有効求職者数
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出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」

図3 転職・就職意向
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出典:リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)2018、2019」

図4 年収別の転職希望者の割合(就業者に限る)
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出典:リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)2018、2019」
注:いずれもxa18、xa19を用いたウエイト集計を行っている。

文責:坂本貴志(研究員・アナリスト)
※2019年4月時点の本記事はこちら
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