本気の健康経営大和証券グループ本社/ポイント制インセンティブ

健康への取り組みを
55歳以降の給与に反映

「腹八分目プログラム」では、「全食事回数の3分の2以上を腹八分目に抑える」「減量または体重維持」の達成でポイントが付与される。

「ウォーキングチャレンジ」では、社内で階段を積極的に利用する社員や、通勤などで「1駅分は歩く」という社員が増えたという。

「若手からベテランまで、社員が活き活きと働き続けられる環境を整備する」という方針のもと、健康経営に取り組む大和証券グループ本社。同社は、2015年から45歳以上のベテラン社員を対象に、複数の能力向上プログラムを提供している。それらを受講・実践し、基準をクリアすれば、ポイントが付与される仕組みで、累計ポイントは、55歳以降の給与に反映される。これが、自発的参加のきっかけとなっているという。
プログラムには「ビジネススキル」「マネジメントスキル」などに加え、「健康増進」という一風変わったものがある。健
康増進プログラムは2010年から定期実施され、2015年よりポイント対象となった。その1つが写真の「ウォーキングチヤレンジ」だ。期間は3ヵ月、1日平均1万歩達成でポイントとなる。「腹八分目プログラム」では、1ヵ月間、腹八分目に抑えた食事回数を記録。ポイント導人後に参加者は3倍に増えたというから、効果は絶大だ。
健康経営の課題は、現場を巻き込むことだ。能力向上とインセンティブを合わせた同社の施策には、学ぶべき点が多い。

Text=池内由里Photo=峯本宗介