本気の健康経営フォーサイト/加圧トレーニングの義務化

トップ主導の健康施策で会社にいながら体力強化

社員にはエンジニアが多く、以前は仕事に没頭するあまり体調不良による欠勤も多かったというが、これらの健康施策の導入で風邪などによる欠勤はほぼなくなったという。

一面に鏡が張られ、トレーニングマシンも設 置されたヨガルーム。週に2回、外部講師によるヨガ教室がさ開れ催ており、社員は事前予約によって月4回まで参加できるという。

ベンチプレスに勤しむ男性。その腕には、「加圧ベルト」。これを着けてトレーニングすると、かなりキツイ。通信教育事業を営むフォーサイトでは、体力強化のため、加圧トレーニング(*)に月4回通うことが全社員の「義務」となっている。加圧トレーニングは、一般的に料金が高く、全社員となればそれなりの負担である。そこで、代表取締役社長・山田浩司氏は、「平日の昼間限定」の利用を条件にジムと料金交渉し、導入を決定したという。費用の大部分は、会社が負担している。山田社長は、社員の健康のためならあらゆる手を尽くす。理由は、健康であってこそ仕事に注力できるからだ。ほかにも、オフイスの執務スペースをヨガルームに改装し、シャワールームも設置した。また、オフイス内に本格的なキッチンも整備。外食に頼らず健康的な食事を作るためだ。ほぼ毎日、昼食時には社員が持ち回りで調理する。社員の健康のためには何が必要か、そして、日々のなかで実践していくにはどうすればいいのかを主体的に考え、行動することも、トップの重要な役割ではないだろうか。

(*1)腕や脚のけ付根に専用のヘルトを静けて圧力をかけ、適切に血流を制限した状態で行う筋カトレーニング。

Text=池内由里Photo=峯本宗介