“日本のエンジニア”はどこへ行く?ーEngineer's Career Journey “日本のエンジニア”はすでにCXしている!?

豊田義博
リクルートワークス研究所 特任研究員
ライフシフト・ジャパン 取締役CRO/ライフシフト研究所 所長

“日本のエンジニア”はどこへ行くのだろう。AIが世の中を変えようとし、 DXが各方面へと広がり、リスキリングが潮流となろうとする中で、我が国の「ものづくり」を支えてきた “日本のエンジニア”の未来には、どのようなCX(キャリア・トランスフォーメーション)が待ち受けているのだろう。大手メーカー4社のエンジニア40名へのインタビュー、エンジニア1000人への調査から未来の姿を探る。本稿では、40人インタビューから見えてきた “日本のエンジニア” のキャリア実態を提示したい。キーワードは、「広げる」と「深める」である。

「広げる」と「深める」

前回の記事「“日本のエンジニア”はラビリンスに迷い込んでいる」で浮かび上がってきたのは、“日本のエンジニア”が置かれている悩ましい状況だった。本稿では、その実態についてさらに探索していこうと考えているが、その話に入る前に、今の社会を大きく俯瞰した話をしておきたい。

人生100年時代という言葉が人口に膾炙して久しい。変化の度合いが増し続ける現代において、長く生きるとなれば、生き方、キャリアのあり方は大きく変わっていくだろう。いや、すでに平成の時代に、ひとのキャリアには大きな変化が起きていた。

ひとのキャリアは、これまで経験していないことに取り組み、自身の幅を広げる時期と、ある分野やテーマなど、自身の専門性を深める時期に分けることができる。そして、その時期は明確に二分されるというより、ある時までは広げていたけれど、ある時を境に深める方向に転換するような緩やかな変化だと考えられる。そして、その変化の仕方は、時代とともに変わっているはずだ。

社会が徐々に成長を遂げていた昭和の後期を想定してみよう。この時期は、会社に雇用されるという働き方が一般化した時期。また、多くの人が、会社の成長・発展に合わせて、高校や大学で学んできたこととは関連しない部門や仕事に配属されたり、それまでの仕事とは関係のない仕事へと異動したりすることが一般化した時期でもある。だから、多くの人が、会社に入り、これまで経験していないことに取り組み、自身の幅を広げるという時期を長く続けていた。だが、キャリアも中盤を迎えると、それまでの仕事経験を通じて何らかの専門性を見出し、その専門性を軸に、キャリアの後半を「深める」期間として過ごしていく人が主流を占めていたように思う。つまり、「広げる」から「深める」へ。1つの大きなサイクルを回すというキャリアだ。

こうした考え方は、発達心理学をベースに育まれたこれまでのキャリア理論、ライフサイクル論とも符合する。例えば、キャリア理論の泰斗である D.E. スーパーが提唱している体系においては、探索段階、確立段階前期までの試行錯誤を経て、確立段階後期には自身の専門性を確立し、キャリアを安定させていくとある。人生を1つの大きなサイクルで描いている点は、ユング、エリクソンなどのモデルも同様だ。

図表1 スーパーのキャリア理論
スーパーのキャリア理論

マルチサイクル・キャリアの時代

しかし、平成の時代に、そのような状況に変化が生まれた。経済成長の終焉、グローバル化の進展、テクノロジーの進化。大企業の消失・解体が当たり前のものとなった。仕事にも激変が訪れた。多くのひとは、穏やかにワンサイクルを回すキャリアからの離脱を余儀なくされた。 “日本のエンジニア” がその代表的な存在であったことは、本連載の第1回「AI時代は“日本のエンジニア”にどんなCXを求めるのか? 」でも述べた通りだ。そして、長寿となり、長く働くことが必然となる人生100年時代が始まろうとしている。変化の機会は間違いなく増していく。マルチサイクル・キャリアの時代が本格化するのだ

図表2 マルチサイクル・キャリアの時代
マルチサイクル・キャリアの時代リクルートワークス研究所では、この考え方に基づき、「キャリア曲線を描く調査」(※1)を2018年に実施している。マルチサイクル型のキャリアは、すでに始まっているに違いない。平成の間に、きっと多くの人が「広げる」と「深める」を繰り返し、サイクルシフトを重ねているに違いない。では、その実態はどうなっているのか。平成時代に10年以上働いてきた35歳から64歳までの方々に、キャリア曲線を描いてもらったのだ。1200枚以上のキャリア曲線は、それぞれが個性に富み、豊かな起伏にあふれていた。その曲線を5つのタイプに分類してみた。

タイプⅠは「広げて広げて」。一貫して広げ続けている、というキャリア曲線を描く人が、5.9%と少数派ながら存在した。
タイプⅡは「広げて深める」。先に指摘した昭和の時期を象徴するようなシンプルなワンサイクル・キャリアてあり、36.3%を占めていた。
タイプⅢは「広げて深めて広げる」。これまでの経験とは異なる領域に転じたことを想起させる。比率は11.7%であり、シニアに多いという傾向がみられた。
タイプⅣは「マルチサイクル」。「広げる」と「深める」を繰り返していると認識している人は、初期仮説通り41.6%の最大勢力であった。
タイプⅤは「深めるからスタート」。専門的職業に就く人、若年に多いという傾向がみられた。ジョブ型人生をすでに生きている次世代型の可能性を秘めた4.5%の超少数派だ


図表3 キャリア曲線 5つのタイプ
キャリア曲線 5つのタイプ

“日本のエンジニア”はマルチサイクルだった

今回の「40人インタビュー」(※2)では、インタビュイーに事前にこのキャリア曲線を描いていただいた。 “日本のエンジニア”を代表するような形で選ばれた40人のエンジニア、元エンジニアの方々の「広げる」と「深める」の実態を可視化するために、「変化の履歴書」(※3)を作成していただき、それを踏まえてインタビューを行った。
集まった40のキャリア曲線には、極めて顕著な傾向が表れていた。5つのタイプの出現頻度が、以前の調査結果とは全く異なるのだ。集計結果は以下の通りである。

①次世代中核人材(30代)
タイプⅠ「広げて広げて」        1
タイプⅡ「広げて深める」        0
タイプⅢ「広げて深めて広げる」     6
タイプⅣ「マルチサイクル」      11
タイプⅤ「深めるからスタート」     2

②中核・円熟人材(40~50代)
タイプⅠ「広げて広げて」        0
タイプⅡ「広げて深める」        1
タイプⅢ「広げて深めて広げる」     2
タイプⅣ「マルチサイクル」      16
タイプⅤ「深めるからスタート」     1

見ての通り、タイプⅣ「マルチサイクル」が圧倒的に多い。次世代中核人材(30代)は55%、中核・円熟人材(40~50代)は80%に及ぶ。以前の調査結果では2番目に多かったタイプⅡ「広げて深める」のキャリア曲線を描いた人は、わずか1名にとどまっている。

以前の調査同様に、あるいはそれ以上にマルチサイクルな人が多いだろう、という想定はしていた。激変の平成時代に、それまでとは全く異なる変化の波を受けている人は少なからずいるだろうと考えていた。現実に、担当する事業からの撤退や他社への事業移管により、不連続な変化をされている方が何名もいた。一方で、一貫して主力事業に在籍している方、ある技術領域を長く担当している方も何名もいた。そうした様々なキャリアの方々が描いたキャリア曲線が、ここまでマルチサイクルに偏ることは想定していなかった。

試行錯誤を重ねながら幹部候補としての期待に応える

4名のキャリア曲線とキャリアのアウトラインをご紹介しよう。まずは、2名の30代の次世代中核人材から見ていきたい。

部門の主力製品の開発チームを率いている Aさん。入社時の配属は、希望が叶って再生可能エネルギーに関連する製品を担当する部署だった。最初の1年は技術、法規、社内ルール等をひたすらインプットする日々(⇒「広げる」)だったが、やがてデバッグ装置などを任され、ひとりですべてを開発するように(⇒「深める」への移行)。

そんな 「がむしゃらに勉強期」を経て、とりまとめ担当に。仕事の幅が広がり、人との接点も増えてくるが、現場でノウハウを蓄積し、難しい問題も自分で解決できるように (⇒「深める」)。

そうした「自分で試行錯誤する成長期」の次に来るのは「兼務で過負荷期」。人手不足から事業部門の主力製品の新規開発も兼務となり、働き方改革の影響もあって後輩の業務調整などを行わねばならず、自身は深夜残業、休日出勤を繰り返す日々(⇒「広げる」への移行)。

大きな転機は、主力製品の専任になったことだった。製品や関連技術に関する知識も十分ではない中でメンバーマネジメントも任され、これまで培ってきた技術・スキルが活かせなくなってしまうこともあり、戸惑いながらも学び続けて業務を遂行(⇒「広げる」から「深める」への移行)。この時期には、全社研修で他事業の先輩たちと1年間学ぶ機会があり、自身と全く異なる考え方、姿勢をしている先輩たちとの交流を通して、価値観が大きく変わった。採用、組織開発などの全社プロジェクトメンバーにもアサインされるなど、視野も大きく広がった。

そんな「再スタート期」の次に来るのは「試行錯誤期」。会社の再編で、事業部門が切り離されて別会社に。自身のチームメンバーも新人ばかりとなり、これまでの仕事の進め方を抜本的に見直し、メンバーに大胆に仕事を任せるという仕事スタイルの大改革を敢行(⇒「広げる」から「深める」への移行)。現在は、主力製品の量産を託されるという「再々スタート期」が始まったところである(⇒「広げる」)。

会社から事業を推進していく幹部候補として期待されていることを本人も認識し、その期待に応えるために、変化、成長し続けている様がうかがえる。

図表4 Aさんのキャリア曲線
Aさんのキャリア曲線

専門性を起点に主体的に学び、実践する中でデジタルCXを実現

新規事業部門に所属し、専門職として研究開発を担当するBさん。初任配属は研究所だった。研究テーマの探索の仕方に違和感を持ちながらも、会社のやり方に適応しようとしていた(「広げる」)。

しかし、そんな「始動期」の研究テーマは頓挫してしまう。その時の役員の計らいにより、事業化プロセスを学ぶ機会として製造部門もセットされている開発部署へと異動。 Bさんはこの期間を「極道子分期」と記述していて、その記述の通り、歴史が長く、昭和スタイルの上下関係が厳しい職場であったが、量産化を考えて研究開発を進める姿勢を叩き込まれた(「深める」への移行)。

こうして自身の基盤を固めた次に来るステージは「留学期」。米国の大学院で共同研究を進めるも、パートナー探索には苦戦。「大学を首席で卒業して有名企業に入ったが、Ph-Dを持っているでもなく、企業の知名度もなく、これまでの経験がリセットされたよう」な想いをし、自身の専門性の重要性を強く認識する(「広げる」)。役員からの指名での留学だったが、Bさんの研究開発者としての姿勢や信念を形成する場となった。

帰国して、研究所において担当したテーマは自身のやりたいものではなく悶々としていたという。しかし、ある新規プロジェクトから、留学時代の経験を評価してのアサインが。自身が確立しつつあった専門性を深めていく機会を得た(「広げる」から「深める」への移行)。

こうして「キャリアについて考え始めた期」を過ぎ、「コロナ対応期」に入る中で、在宅での時間を活かして、当時話題になり始めていたAIMI(マテリアル・インフォマティクス)について主体的に学び、それを開発に活かし、大きな成果をあげ、デジタル領域の専門職(※4)に認定されている(⇒「広げる」から「深める」への移行)。

素材の研究開発領域のプロフェッショナルとして実績をあげながらも、会社からのアサインなどではなく、自身の関心、問題意識を起点として主体的にデジタルCXを遂げている。

図表5 Bさんのキャリア曲線
Bさんのキャリア曲線

基幹製品に一貫して携わり海外での経験を深める

続いては、2名の40~50代の中核・円熟人材を見ていこう。
東南アジアの事業拠点で、部長として基幹製品のユニットや生産システムの設計部隊200名をマネジメントしているCさんは、入社時から一貫してこの基幹製品に携わっている。入社時は、世界4極体制のうちの国内向けの製品設計事業部に配属。商品企画といった上流から生産工程など下流に向かって各部署がどういう役割をしているのか、図面を書いて終わりではなくそのプロセスを把握することができた(⇒「広げる」から「深める」への移行)。

こうした「駆け出し期」の後に、海外へ赴任。メキシコ、アメリカで設計リーダーに。設計業務だけではなく、資材調達のような製造現場の仕事も担当するなど業務領域は拡大。現地メンバーのマネジメントに苦労しながらも、彼らと交わる中で価値観が変わっていく(⇒「広げる」から「深める」を経て再び「広げる」への移行)。

このような「おおきく成長期」の後に国内に帰任。これまでの経験を活かして設計リーダーからマネジャーへと昇格するのだが、基幹製品の方針が大きく転換し、モデル・機種の急激な拡大に対応。競合国との製品価格・品質の競争もあり、一人当たりの負荷が高い時期だった(⇒「深める」)。

こうした「無我夢中で打ち込む期」を通して、この基幹製品の設計はやり切ったと感じていたCさんの次のステージは、その基幹製品の特定のユニットの設計部署。組織を統括するマネジャー、やがては部長として「視野が広がり仕事が楽しい期」を経験。自身にとって大きな転機となった(⇒「広げる」から「深める」への移行)。

そして、現在は東南アジアの地で「振り返り今後の人生を考える期」を迎えている(⇒「広げる」から「深める」への移行を踏まえて再び「広げる」へ)。海外事業所の支社長を希望しながらも、定年後に現場の設計担当になることも全くいとわないという。

図表6 Cさんのキャリア曲線
Cさんのキャリア曲線

特定領域の設計からスタートし、人材育成というライフテーマを発見

Dさんは、現在はものづくりの現場を離れ技術教育のグループを担当。エンジニアの人材育成の統括をしている。キャリアのスタートは、大手メーカーの関連会社のエンジニアから。入社後すぐに育成出向となり、生産数トップの製品の特定領域の担当として54カ国に及ぶ仕様設計を担当。国によって嗜好や仕様が全く異なり、その対応に当初はパニックになりながらも、生産プロセスを深く知る機会となった(⇒「広げる」)。

このような「スタート期」の次は、大手ITベンダーへの出向が待っていた。製品の完全自動設計を目指して新たなCADシステムを導入するプロジェクトの一員としての出向。大手メーカーにはこのシステムを活用できる人が誰もいなかったので、自身が最前線に立ち、翻訳者としてシステム導入を推進していった(⇒「広げる」から「深める」への移行)。

こうした「がむしゃら期」後に待っていたのは、所属していた会社の再編。3社が合併しての新体制の中で、特定領域の設計リーダーとして業務を推進。特定領域の範疇も広がり、まとめ役のような立場に。新CADシステムを推進していく役割も担っての「新技術の追求期」だった(⇒「深める」)。

その後、企画室長へとポジションが変わり、視界が大きく変わる。親会社である大手メーカーにはないものを実現できる組織、人材の育成を目指し、新たな技術部門を組織化する構想などを担当する。自身にとっての「成長領域の発見期」となった(⇒「広げる」)。

こうして育成した組織、人材を、今度は親会社である大手メーカーに統合していくことに。Dさんはじめ数百人のエンジニアが所属変更。そして、Dさんは設計部門ではなく、総括部門へ。エンジニアを支える役割へのシフトだった(⇒「広げる」から「深める」への移行)。

こうした「さらなる領域の拡大期」を経て、グループマネジャーへの昇進とともに現在のポジションへ。キャリアの変化の中から、人材育成をやりたい、という意思が生まれ、その意思が受け入れられて「進むべき道の追求期」を迎えている(⇒「深める」)。

図表7 Dさんのキャリア曲線
Dさんのキャリア曲線

「広げる」経験の数、バリエーションは、CXの鍵なのか?

今回の「40人インタビュー」の目的は、先行事例、萌芽事例の探索にあった。ものづくりのエンジニアとしてキャリアをスタートした“日本のエンジニア”が、どのようなキャリアを描いているか、その望ましい姿を探し出すためのものであった。だから、今ご紹介した4名をはじめとした40人は、 “日本のエンジニア” の標準的、平均的な存在とはいえない。インタビュイーとして選ばれた方々であり、昇進・昇格のスピードといったような面から見ても、上位に位置される方々が大半を占めていたと認識している。

そして、一人ひとりのキャリアのプロセスで起きていた変化は、それぞれとても固有であり、変化のバリエーションも多岐にわたっていた。特に着目すべきは「広げる」の数と多様さだ。マルチサイクル型のキャリア曲線を描く方が多いということは、必然的に「広げる」経験が多いことを意味する。また、40人の「広げる」には、同質的なものが多く認められた。

インタビューを終えた時点では、「広げる」経験の数、バリエーションが、CXの鍵になるだろうと思われた。しかし、その仮説は、分析を始めていくと揺らいだ。
次回の記事では、その揺らぎの正体を提示したい。キーワードは「キャリア・オーナーシップ」である。

(※1)「キャリア曲線を描く調査」調査概要 
調査目的・趣旨: 人生 100 年時代のライフキャリアのあり方を探索するために、個人のこれまでのキャリアをワークシート、時系列想起などを活用して動的に把握する。
調査方法: 郵送調査。ワークシート、ワークシート記入のガイド資料、記入したワークシートの内容を踏まえた調査票という一式を送付し、記入したワークシート、調査票を返送してもらう形式。
調査対象: 現在働いている、全国 35 ~ 64 歳の男女。リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査 2018」の回答者より、「年齢:35 歳~ 64 歳」かつ「2017 年 12 月時点で働いている」人(約 20000 名)を抽出。事前に調査の概要・趣旨を伝え、調査に協力する意向を示した対象に一式を送付。(※分析において、属性など の情報は「全国就業実態パネル調査 2018」で聴取したものを使用し ている)
調査時期: 2018 年 10 月
有効回収数: 1214 サンプル
(※2)【インタビュイーの所属企業】
旭化成、ソニー、トヨタ自動車、日立製作所に所属するエンジニア、元エンジニアへの取材を依頼したが、日立製作所に関しては、プロジェクトの趣旨を鑑み、グループ会社である日立インダストリアルプロダクツに所属する方にインタビューに応じていただいた
【インタビュイーのアウトライン】
◎共通する前提
電気・電子、機械、化学等を専攻し、大学理工系学部を卒業、あるいは大学院理工学研究科を修了し、エンジニアとしてキャリアをスタートした方。
①次世代中核人材(30代/33~39歳 各社5名 計20名)
エンジニアとしてのキャリアが軌道に乗り、プロジェクトリーダー、グループマネジャー、新規事業担当などのポジションに就いている活躍人材。
②中核・円熟人材(40代~/44~58歳 各社5名 計20名)
20~30年にわたって基幹事業、中核的な部署等においてエンジニアとしてのキャリアを展開している人材。
【インタビュー仕様】
・90分/1人
・オンライン(Teams)
・インタビュアー+サブインタビュアー
【インタビューに向けての事前ワーク】
●「変化の履歴書」の作成
・キャリア曲線ワークシート
・ステージワークシート
・転機ワークシート
「変化の履歴書」の詳細は、以下を参照 : 『マルチサイクル・デザイン読本
【インタビュースクリプト概要】
①現在の仕事について
②大学卒業までのアウトライン
③ワークシートに基づくヒアリング
④自身の期待役割の変化について
・「広げる」「深める」の受け止め方(ポジティブ/ネガティブ)
・これまでの変化の主体性(自ら望んで/異動などの会社の指示で)
・所属企業・部署・上長が、自身に期待するもの(現在、将来)
⑤自身がかくありたい、というエンジニア像
・テーマ/興味関心
・志向、持ち味、強み
・核となる経験
(※3)「キャリア曲線ワークシート」「ステージワークシート」「転機ワークシート」の3種類のワークシート一式の呼称。詳細は以下のレポートを参照 《マルチサイクルデザイン読本~人生100年時代を「生き生き」と生きていくための新メソッド
(※4)多くのメーカーが、エンジニアのキャリアパスの選択肢として専門職制度を整えている。管理職以外の活躍の舞台を用意している。しかし、Bさんが在籍している企業の専門職制度は、そのような複線型のキャリアコースとは異なる。高度な専門性を有する人材に、専門職というタイトルを付与するのだ。課長職、部長職の方が専門職であることもある。