HR Technology Trendsレジュメ・パーシング・ソフトウエア

求職者のレジュメを解析

Resume Parsing Software
代表的なサービス

"パーシング"とは"パース"、「文字列を解析する」を意味する。レジュメ・パーシング・ソフトウエアは、レジュメやSNSのプロフィールに記載されたテキストを解析し、学位、資格、経験年数といった職歴に関する情報を抽出、整理する。多くのソフトウェアは、重複するレジュメを削除することもできる。求人広告からは、役職名、応募要件、福利厚生といった情報を抽出して整理し、的確なレジュメを探す。

人事との関連性

レジュメ・パーシング・ソフトウエアは、自社に送られて来る大量のレジュメから求人要件にマッチする有望な候補者を探し出すという煩雑な作業を軽減する。また、新たな求人が出たときには、過去の応募者をデータベースから検索しやすくなる。データ入力の手間が省け、時間節約につながる。

サービス例

  1. Burning Glass:学生から公共機関まで広範囲にサービスを提供
    レジュメ解析に加えて、求職者には採用マーケットや業種のトレンド解析、企業には求職者とのマッチング技術、公共職業安定所には求職者に紹介する仕事のマッチング技術を提供する。さらに、最終的に採用に至る求職者のタイプや、多くの求職者が閲覧、応募する求人広告のタイプ、雇用主がターゲットとする求職者のタイプといったパターンを同サイトのエンジニアが分析して、企業へ情報を提供している。

  2. HireAbility:セマンティックマッチング技術を用いた解析
    クラウドベース(SaaS)のレジュメ解析ソフトウエア。企業の人事をはじめ、ジョブボードや予測解析企業、人材紹介会社、SNSなど広範囲で利用されている。欧州を中心とする約20カ国の言語に対応し、自然言語や文法を解析できるセマンティック技術を持つ。

ビジネスモデル(課金形態)

企業が利用料金をサービス事業者に支払う

企業は通常SaaS形式でレジュメ解析ソフトウエアを利用するが、ソフトウエアを購入して年間使用料を支払うオンプレミスタイプの需要がある。

今後の展望

成熟した市場だが、イノベーションにより日々進化している。文章形式の情報を理解できる強力なツールが開発された事実を踏まえると、今後も強力なアプリケーションが開発される可能性は高い。

グローバルセンター
村田弘美(センター長)
鴨志田ひかり(客員研究員)
石川ルチア

HRテクノロジーマップ

※クリックすると拡大出所:TTL "Talent Acquisition Technology Ecosystem"を基に再分類し筆者作成(2016.10)

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