【特集】働き方の定点観測2024 -JPSEDで見る日本のトレンド-

「働き方の定点観測一JPSEDで見る日本のトレンド一」とは

日本における個人の働き方を可視化し、個人が生き生きと働き続けられる状態であるかどうかを評価することを目的としています。「就業と生計の安定」「健全で柔軟な職場環境」「多様な人が活躍できる環境」「仕事にかかわる学びの機会」の4つの側面について、全国就業実態パネル調査（JPSED）データを用いて、2015年からのトレンドを示し、日本の働き方を定点観測します。

2024年の日本の働き方の トピックス 子育て・介護をしながらの 就業が拡大するなか、 テレワークなどの柔軟な 働き方はやや停滞: レポート全体はこちらから↓
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就業と生計の安定

就業率が高まり、失業者と非労働力は減少トレンド。
就業希望の実現しやすさは、ここ3年ほどは横ばいの傾向。

失業者と非労働力（就業希望あり）の人が翌年就業している割合は、それぞれ50％前後、20％台後半の水準で、ここ3年は横ばい傾向にある。
雇用者のなかでの不本意非正規雇用者の割合は減少傾向にある。ただし、不本意非正規雇用者が翌年正規雇用に転換する割合は減少に転じており、6.6％となった。

図表Ⅰ-1　就業状態（各年12月時点）

図表Ⅰ-2　就業希望者の翌年就業率

図表Ⅰ-5　不本意非正規雇用者の割合

図表Ⅰ-6　
不本意非正規雇用者の翌年正規雇用転換率

健全で柔軟な職場環境

長時間労働の是正は着実に進んでいる。
一方で、働く場所の柔軟性は足踏みが続く。

月当たり法定外労働時間45時間以上の割合は雇用者全体で5.2%となった。雇用者全体で見ても正規雇用者で見ても、長時間労働者の割合の減少が続いている。
就業時間中に中抜けできる割合は緩やかな増加基調にあり、2023年から30％を超える水準にある。一方、テレワークの実施割合はこの2年減少が続き、9.9％にとどまる。ただし減少幅は縮まった。

図表Ⅱ-2　
月当たり法定外労働時間45時間以上の割合