何度でも新しいスタートが切れる社会

人生100年時代が訪れようとしています。それに伴い、人が働く期間は長期化していきます。70歳、75歳まで働くことが当然のこととなるばかりか、80歳まで働くことが常識になることも予見されます。

一方で、テクノロジーの進化が、働く世界を変えようとしています。多くの仕事の中身が大きく変わり、これまで培った知識・スキルが、どんどん陳腐化していくことは避けられません。一部の仕事はなくなるでしょう。新たな仕事も生まれてくるでしょう。企業の寿命はどんどん短くなっていくことでしょう。つまり、人は、キャリアチェンジを何度も繰り返しながら、長い職業生活を過ごしていくことになるのです。

そのような急速な環境変化に対応しながらも、一人ひとりが生き生きと働き続けられるようになるためには、何度でも新しいスタートを切ることができる社会を実現することが求められます。いつ、どのようなキャリアステージにおいても、これまでの経験に縛られることなく新たな分野、新たな領域の仕事に携わることができるような社会の到来が求められます。職種ごとの労働市場の整備、教育と職業との接続、あるいは企業内でのキャリアコースの多様化など、広範な変革が必要となります。

また、多様な経験をしてきた人を高く評価する、異分野の経験者を広く受け入れるなど、社会や企業の意識変革も必要になります。そのような社会を実現すべく、私たちはさまざまな人々との対話を重ねていきます。