HR Technology 2019アナリティクス

ビッグデータを解析して、採用行動を変える

Analytics
代表的なサービス

人材の獲得および管理に役立つ様々なデータをリアルタイムで示すプラットフォーム。具体的には下記のようなサービスがある。

  • ソーシャルメディア、ジョブボード、企業の人事管理システムなど、あらゆるデータをつなげてビッグデータを解析するサービス
  • 人気のスキルや職種、労働者の地理的分布といった労働市場を分析するサービス
  • 企業の採用情報ページを訪問した求職者のサイト内行動パターンを記録して分析するサービス

人事との関連性

採用プロセスを分析することで、無駄や不具合のある箇所や成功している箇所を識別することができるため、コストを削減し、プロセス全体の質を向上させることが可能になる。さらに、組織の人材需給状態を常時見極めることが可能になり、労働力計画を改善することができる。求人が必要になり人材プールに候補者を供給する際も、採用情報ページなどの閲覧者の分析結果と求める人材の要素を照合できるため、適正な候補者の割り出しの精度が上がる。また採用プロセスや人材プールの分析結果は、人材獲得戦略レポートなど、各種報告書の作成に生かすことができる。

サービス例

1.  ADrecruits:総合的な解析サービス

機械学習、認知分析、トラッキング機能を駆使して、採用コストや閲覧者の動向を理解し、採用プロセスを向上させるのに役立つ。キャリアサイト、採用情報ページ、ATS全体を通して1カ所ですべての行動を記録して分析する。
認知分析機能としては、機械学習の技術を駆使して、採用活動で機能している行動と無駄な行動を識別する。また企業にとって重要な求職者の要素を定義して観察し、企業の人材プールの状態を分析して、閲覧者を現在の雇用主、スキル、年齢、性別、行動別に細分化し、求人が必要な箇所に適正な候補者を自動的に割り出す。
トラッキング機能としては、オーガニックSEO、ジョブボード、SNS、広告などあらゆる経路からの企業の求人情報やキャリアに関するコンテンツの閲覧をすべて記録する。さらに、どのような人物がなぜ採用されたのかを理解するための分析をする。一般データ保護規則(GDPR)に対応する機能もあり、データを所有する個人の権利を強化し、個人情報の不当な利用に対する保護を充実させ、EU加盟国と非加盟国の両方におけるデータ保護関連の法律の順守を可能にする。
技術面では、ATSと統合する際に作業をほとんど必要とせず、数分でインストールを完了する。
課金形態は、中小企業向けには月間契約で定額料金を設定しているが、従業員1万人以上の大企業には相談に応じて料金を設定している。顧客の対象は、企業や人材サービス会社(採用マーケティング会社、スタッフィング会社など)。

2. Brightfield Strategies:非正規労働者の管理

独自に開発したAI労働力分析プラットフォームTalent Data Exchange(TDX)で、企業に分析および様々なコンサルティングを提供している。TDXは、収集したデータを分析してあらゆるタイプの非正規雇用プログラムを拡大し、最適化するための戦略を構築する。各企業に適正な労働力の分布、職種分類の標準化、ソーシング戦略の提供などのサービスがある。
非正規労働者管理アセスメントでは、クオリティ、効率、コスト、リスクの4つの主要ポイントから現行の非正規労働者管理(CWM)プログラムとパフォーマンス・メトリクスを測定して見直し、改善が必要な箇所を見つけ出す。
リスク&コンプライアンス・アセスメントは、労働者の分類エラー、データ・プライバシー、地方の法律や規制など、企業のCWMプログラムのリスクとコンプライアンスを査定する。戦略サービスも提供しており、労働力計画、CWMプログラム戦略およびデザイン、テクノロジー・ロードマップ、グローバル・ガバナンス構造などのトピックに関する専門的なカウンセリングを行っている。
一方で、求人内容の説明文から不必要な言い回しを省いて短くすることで、採用までの時間とコストを削減し、検索に強く、適正な正社員や非正規労働者を確実に獲得するための文言に変えるサービスや、PDF、ワード文書、その他構造化されていないフォーマットのまま埋もれている作業範囲記述書(SOW)データを見つけ出し、一元化し、構造化して分析するといったサービスも提供している。

3. SwoopTalent : オリジナルAIによるビッグデータ分析

ソーシャルメディアから企業内の人事管理システム(HRISなど)、ATS、スプレッドシートまで、あらゆるデータをつなげて採用担当者が自動的にアクセスできるようにする。企業はSwoopTalentのAIによるプラットフォームを使って自動的にデータを集め分類し、自社の人材データを常に最新の状態に保つことが可能になる。社内システムと外部サイトがつながるようになるため、必要なデータを必要な時に利用できる。SwoopTalentを使うことでセキュリティ面も強化される。さらに、新しいアプリケーションを導入する際に既存のデータ・システムと互換性がない場合は、SwoopTalentを使うことにより、この問題を解決することができる。GDPRにも対応している。顧客は、Electronic Arts、GAP、IBM、Symantec、Teradata、ELKAY、Randstad、Juniper Networksなど。

ビジネスモデル(課金形態)

企業または人材サービス会社がサービス利用料をサービス事業者に支払う
課金形態は、月間・年間契約でサービス利用料を企業、人材サービス会社(スタッフィング会社、採用マーケティング会社など)がサービス事業者に支払うケースが多いが、料金に関する詳細は個々の顧客と相談のうえ定めている。

今後の展望

インターネット上の情報と企業の人事管理システムなどのすべてをつなげたビッグデータ分析、採用プロセス・パターン分析、匿名閲覧者の特性とバックグラウンド分析、労働市場内のパターン分析、リクルーターのパフォーマンス分析、企業内および候補者プールの労働者分析、CWMプログラム分析など現在多岐にわたる用途でアナリティクスは人材獲得・管理に活用されている。今後求職者のほとんどが自身のデータをインターネット上に登録するようになれば、テクノロジーの進化とともにアナリティクスの能力はさらに向上し、人材獲得・管理に不可欠な要素になるだろう。
人材不足が進めば、企業にとって人材の獲得および管理方法を最新に保つことはさらに重要視されると考えられるため、今後もアナリティクスの機能は進化を続け、需要は高まると予測できる。

グローバルセンター

HRテクノロジーマップ

[マップの拡大版はこちら]

[関連するコンテンツ]

バナーをクリックして前コラムへ