定点観測 日本の働き方シニアの仕事内容

リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)」をもちい、高齢者(60~69歳)が仕事に成長実感を得ているか、また生き生きと働いているかを分析した。成長実感を得ている人と、生き生きと働いている人の割合を算出すると、2017年はそれぞれ25.8%、42.9%と前年比で低下した(図1)。高齢者の就業率は上昇しているが、仕事に満足して働いている人はそれほど多くない。

続いて二つの仕事満足指標を職種別にみてみよう(図2)。生き生きと働くことができている人が多い職種は、営業販売職(46.9%)と専門職・技術職(49.4%)ということがわかる。一方で、生産工程・労務関連は34.1%と低い。営業はやはり人と接する機会が多く、刺激の多い仕事が多いのかもしれない。また専門職・技術職は自分が長年やってきた仕事のため、自分の強みを職場で活かせている可能性がある。一方で生産工程・労務関連は単純作業が多く、やりがいを感じることができない高齢者が多いのかもしれない。

意欲ある高齢者には長く働いてもらいたいが、もし年金をもらえるまでの間、嫌々働いているのだとしたら、それは寂しい。同じ働くとしても、やはり高齢者がやりがいをもって楽しく働いてもらうことが望ましいだろう。

高齢者だからといって、単純作業をアサインするのではなく、高齢者ならではのコミュニケーションスキルや、長年の経験を活かした専門職をアサインすることも一つの案である。そのためには、個人も若いうちから地道に専門性を磨くことも一つの対策といえる。

図1 仕事満足(60~69歳)
出典:リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)2016~2018」
注:上の2項目について、「昨年1年間の、あなたの仕事に関する以下の項目について、どれくらいあてはまりますか」という質問をしている。「あてはまる」「どちらかというとあてはまる」と答えた人の割合の合計。いずれもx16~x18を用いたウエイト集計を行っている。

図2 仕事満足(職種別、2017年、60~69歳)
出典:リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)2018」
注:x18を用いたウエイト集計を行っている。

文責:茂木洋之(研究員・アナリスト)
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