Works Index 2019Works Index 2019 結果の概要

2019年は働き方にどのような変化があったのか。ここでは、2019年のIndexとIndicatorの結果をみながら、日本の働き方がどう変わったのか、その概要を示す。

働き方の進化と迷走、
休暇増加するも業務負荷は高まる

2019年のWorks Indexをみると、IndexⅠ「就業の安定」:65.9pt(前年比+0.7pt)、IndexⅡ「生計の自立」:70.0pt(同+0.7pt)、Index Ⅲ「ワークライフバランス」:66.0pt(同+0.4pt)、Index Ⅳ「学習・訓練」:33.1pt(同+0.6pt)は上昇し、IndexⅤ「ディーセントワーク」:57.1pt(同▲0.2pt)のみ小幅に低下した (図表2-1、図表2-2、図表2-3)。総合的にみると、Works Indexは上昇傾向にあり、働き方は着実に良い方向へと向かっていることがわかる。

図表2-1 Works Index 2018(昨年の結果)
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図表2-2 Works Index 2019(今年の結果)
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図表2-3 Index Ⅰ~Ⅴ
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しかし、詳細をみると、いくつかの課題も浮き彫りになり、一部停滞している様子も見受けられる1年となった。具体的には、IndicatorⅢ-2「休暇が取得できている」(前年比+2. 0pt )を筆頭に多くが上昇しているのに対し、IndicatorⅢ-4「勤務時間や場所の自由度が高い」(同▲0.9pt)やIndicatorⅤ-1「仕事量や負荷が適切である」(同▲1.2pt)のように低下しているものもあることがわかる(図表2-4)。

図表2-4 Indicator Ⅰ-1~Ⅴ-5
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IndexⅢ「ワークライフバランス」は
休暇取得率が上昇するも、勤務時間や場所の
自由度が減少したため、上昇幅縮小

Index Ⅲ「ワークライフバランス」は、2018年から2019年にかけて(65.6pt→66.0pt)、0.4pt 上昇しているものの、2017年から2018年(64.6pt→65.6pt、+1.0pt)よりも上昇幅を縮小させた。Indicatorの内訳をみると、最も大きく上昇したのはIndicatorⅢ-2「休暇が取得できている」(同+2.0pt)である一方で、IndicatorⅢ- 4「勤務時間や場所の自由度が高い」(同▲0.9pt)は低下している。有給休暇取得の義務化を受けて、有給休暇の取得率は大幅に増加したものの、労働時間への制限がこれまでより厳しくなったことで、勤務時間や場所の自由度がないと感じる人が増えた可能性がある。

IndexⅤ「ディーセントワーク」は
業務負荷の高まりもあり、小幅ながらも低下

IndexⅤ「ディーセントワーク」は、2018年から2019年にかけて(57.4pt →57.1pt)、0.2ptと小幅に低下した。Indicatorの内訳をみると、IndicatorⅤ-1「仕事量や負荷が適切である」(同▲1.2pt)が大きく低下している。業務負荷を感じる人の割合をみると、特に週労働時間が35~44時間の層で増えている。労働時間の縮減が進むなかで、時間あたりの仕事の密度が上がり、業務負荷を感じるようになった可能性がある。また、IndicatorⅤ-5「安全な職場で本人も健康である」(同▲0.4pt)も小幅ながらに低下しており、業務負荷の上昇によって、心的負荷も上昇し、健康状態の悪化につながっている様子が見受けられる。

働き方改革関連法施行の効果表れるも、課題は残る

2019年4月より働き方改革関連法が順次施行され、有給休暇の取得率の大幅上昇など、その効果がしっかりと表れる1年となった。しかし、矢継ぎ早に働き方に関する制度改正が行われた結果、勤務時間や場所の自由度が低下したと感じる人や業務負荷を感じる人が増えるなど、いくつかの課題も明らかになった。次に求められるのは、これら課題の解決ではないだろうか。

以下、具体的に働き方にどのような変化がみられているのか、その詳細を紹介していく。

※前年からの変化については、元の数値からそのまま減算を行い、その後に四捨五入を行っている。このため、それぞれの水準を四捨五入した後に減算した値とは、一部値が異なる。
※ JPSEDを用いた集計については、15〜74歳の人を対象とした分析を行っており、原則として、その年のクロスセクションウエイトを用いたウエイトバック集計を行っている。

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