Works Index 2018IndexⅤ ディーセントワーク

Index Ⅴ「ディーセントワーク」は小幅上昇

IndexⅤ「ディーセントワーク」は、57.1pt から57.4pt(前年比+0.3pt)と、小幅上昇した(図表3-5-1)。IndicatorⅤ- 3「ハラスメントがない職場である」が70.9pt から69.0pt(前年比▲1.9pt)と大幅に低下したものの、そのほかのIndicatorⅤ- 1「仕事量・負荷が適切である」(60.1pt→61.1pt)、Ⅴ- 2「差別のない職場である」(76.5pt→77.4pt)、Ⅴ- 4「労働者の権利を確保する組織・手段がある」(29.7pt→30.6pt)、Ⅴ- 5「安全な職場で本人も健康である」(48.2pt→48.7pt)がいずれも上昇したことで、全体としてIndexⅤは小幅上昇となった。

図表3-5-1 IndexⅤとその内訳

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ハラスメントへの感度が強まる

「パワハラ・セクハラを受けたという話を見聞きしたことがあった」という設問に「あてはまる」「ややあてはまる」と答えた人は、2018年には18.9%となり、前年の16.1%から大幅に増加した(図表3-5-2)。ハラスメントが存在しているかどうかの判断は、客観的な事実に加え、その事実に対してどう感じるかといった個人の主観が大きく影響を与える。昨年は、報道等でハラスメントが問題になることが多く、このことが多くの人の主観に強く働きかけた可能性がある。

図表3-5-2 ディーセントワークに関する状況
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労働時間の縮減によって、業務負荷は若干の改善

「処理しきれないほどの仕事であふれていた」という設問に「あてはまる」「ややあてはまる」と答えた人の割合は、2018年で21.6%と2017年の21.9%から低下した(図表3-5-3)。業務負荷をどのように感じているかは週労働時間によって左右される(図表3-5-4)。労働時間が短い労働者ほど業務負荷が低い傾向があり、労働時間の短い労働者が増えたことが全体としての業務負荷の改善に寄与している。

図表3-5-3 業務負荷を感じている人の割合
3-5-3.jpg図表3-5-4 業務負荷を感じている人の割合(週労働時間別)
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ただし、週労働時間別の業務負荷をみると、4549時間、5059時間の区分で、2017年より2018年の方がむしろ業務負荷を感じている割合が高くなっている。その背景として、業務量を減らす工夫なしに労働時間の縮減を行っている可能性がある。

業務負荷の低下などから、健康状態も良化

「頭痛やめまいがする」など健康状態に関する8つの設問のいずれかに「いつもあった」「しばしばあった」と答えている人を健康状態に不安がある人とすれば、その割合は2018年で57.3%と、前年から0.9pt低下している(図表3-5-5)。

図表3-5-5 健康状態に不安を感じている人の割合
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労働時間と健康状態の関係をみると、やはり、50時間以上の比較的長い時間労働をする人は健康状態に不安を感じやすいことがみてとれる。ただし、50時間に満たない場合には、労働時間は健康状態にそこまで影響を与えていない。

次に、業務負荷と健康状態との関係をみると、こちらもやはり業務負荷が高い人ほど健康状態に不安を抱えやすいことが見て取れる。そして、業務負荷の多寡は、労働時間の長短よりも健康状態に強いインパクトを与えている。無駄な仕事をやめることや業務を切り分けることなどによって、労働時間の縮減を行いつつ、業務負荷を改善させていく取り組みが、今後も必要になってくるだろう。

※出典表記のない図表はすべて「全国就業実態パネル調査」から作成しています。
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