Works Index 2018IndexⅢ ワークライフバランス(2)

有給休暇も大幅に増加

有給休暇を半分以上取得できている人の割合は、2018年で46.7%と前年から2.9ptの増加となった(図表3-3-8)。有給休暇の取得状況はこの1年間で大幅に改善しており、20194月から行われる有給休暇の取得義務化を前に、多くの企業で従業員に有給休暇を取得させる動きが広がっていることが推察される。

図表3-3-8 半分以上の有給休暇を取得している人の割合(企業規模別)
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週労働時間と半分以上の有給取得率の関係をみると、短時間労働者を除いて、労働時間が長くなるほど有給取得率が低いという関係がみてとれる(図表3-3-9) 。長時間労働と有給の未消化は同時並行に起こっており、企業は雇用者にしっかりと休養の時間を与えるよう、総合的に対策を講じていく必要があるだろう。

図表3-3-9 半分以上の有給休暇を取得している人の割合(週労働時間別)
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働き方の柔軟性は高まるが、
勤務場所の柔軟性は低下

IndicatorⅢ-4「勤務時間や場所の自由度が高い」は、2018年が35.6ptとなっており、前年の34.8pt から前年比+0.8ptと上昇した。前回2016年から2017年(32.9pt→34.8pt)に前年比+1.9ptと大幅に上昇しているのに比べると、今回はやや小さい伸びにとどまっている。
Indicatorの伸びが鈍化しているのは、働く場所の柔軟性が低下していることにある。勤務日、勤務時間、勤務場所を選ぶことができるかどうかについて、「あてはまる」「ややあてはまる」と答えている人の割合をみると、勤務場所だけその割合が低下している(19.9pt→18.2pt)(図表3-3-10) 。

図表3-3-10 勤務日・勤務時間・勤務場所の柔軟性
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テレワークの運用厳格化により
勤務場所の柔軟性が低下している可能性も

勤務場所の自由度だけが下がった理由を探るため、テレワークの適用状況とその実施時間をみる。すると、テレワークが会社で導入されかつ自身にも適用されている人は着実に増えている(4.5→4.8%)ことがわかる。ただ、その一方で、テレワーク適用者であり、かつ実際にテレワークを行った時間が0時間である人の割合は32.5%(2017年)から38.2%(2018年)へ増えている(図表3-3-11、図表3-3-12)。

図表3-3-11 テレワーク導入・適用割合
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図表3-3-12 テレワーク適用者の週テレワーク時間
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ここから、テレワークの制度自体は普及してきているものの、その使い勝手が悪くなっている可能性がみてとれる。企業としては、労働時間の制限が今までより厳しくなる中で、テレワークが長時間労働を助長してしまわぬように、テレワークの運用を厳しく管理している。労働者が実際に自由にテレワークを利用できるようになるための課題は、まだ多く残っているといえるだろう。

※出典表記のない図表はすべて「全国就業実態パネル調査」から作成しています。
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