Works Index 2018IndexⅢ ワークライフバランス(1)

ワークライフバランスは大きく改善

Index Ⅲ「ワークライフバランス」は、64.6pt2017年)から65.6pt2018年)と、2016年から2017年(64.0pt→64.6pt)よりもさらに上昇幅が拡大した(図表3-3-1) 。
Indicatorの内訳をみると、最も大きく上昇したのはIndicatorⅢ-2「休暇が取得できている」(57.1pt→59.2pt)であり、IndexⅢ「ワークライフバランス」の中で最大の上昇幅となった。そのほか、Ⅲ-1「残業時間がない・短い」(67.7pt68.7pt)、Ⅲ-4「勤務時間や場所の自由度が高い」(34.8pt→35.6pt)なども含め、ワークライフバランスは着実に改善している。

図表3-3-1 IndexⅢとその内訳
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若年男性のワークライフバランスが最も上昇

男女別にみると、男性が62.3pt(前年比+1.1pt)、女性が70.0pt(同+0.9pt)と水準自体は依然として男性が低くなっているが、ワークライフバランスの改善の度合いは男性の方が大きい(図表3-3-2、図表3-3-3) 。さらに、年齢別にみると、25-34歳の男性が61.4pt(同+2.2pt)、25-34歳の女性が68.0pt(同+1.0pt)と前年から大きく上昇している。

図表3-3-2 IndexⅢ(男性年齢別)
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図表3-3-3 IndexⅢ(女性年齢別)
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ここから、これまで画一的な働き方を強いられてきた若年男性の働き方が大きく変化している様子がみてとれる。男性の働き方は女性の働き方にも大きな影響を及ぼす。男性のワークライフバランスの改善が、女性の就労などにも良い影響を及ぼしていることが推察される。

中小企業も人手不足から働き方が改善

働き方の見直しが中小企業まで浸透していないという見方もあるなか、ワークライフバランスは、中小企業でも改善しているのか。企業規模別にIndexⅢ「ワークライフバランス」の推移を取ったところ、幅広い企業規模でワークライフバランスが改善している様子が確認される(図表3-3-4)。

図表3-3-4 IndexⅢ(企業規模別)

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30人未満の企業で65.4pt(前年比+1.3pt)、1,000人以上の企業で66.1pt(同+1.1pt)となっており、中小企業も大企業同様に上昇している。

ワークライフバランスの改善は、中小・大企業ともに働き方改革に伴って対策を強化した影響が大きいと考えられる。特に中小企業においては、近年の人手不足から社員の離職防止と採用強化が喫緊の課題となっている。このことが、法令改正に加えて、社員の働き方を改善させる圧力となっているものと考えられる。

労働時間は減少傾向を強める

総務省「労働力調査」によると、2018年の年間就業時間は1901時間と前年から25時間減少している(図表3-3-5) 。週60時間以上働いている雇用者(長時間労働者)の割合も7.6%(2017年)から6.9%(2018年)へと減少傾向を強めている。

図表3-3-5 長時間労働者割合と年間就業時間
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出典:総務省「労働力調査」

長時間労働者はどのような企業で減少しているのか。企業規模別に長時間労働者の割合をみると、民間企業においては、やはりすべての企業規模で長時間労働者が減少傾向になっている(図表3-3-6)。

図表3-3-6 長時間労働者割合(企業規模別)
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一方、役職別に長時間労働者の割合をみてみると、役職が高いほど長時間労働者も多くなっていることが確認できる(図表3-3-7)。さらに部長級では長時間労働者の割合も減っていない。上司が部下の働き方への影響力を持つことが多いことから、高位の役職者の労働時間を減らすよう促していくことが今後重要になるだろう。

図表3-3-7 長時間労働者の割合(役職別)
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※出典表記のない図表はすべて「全国就業実態パネル調査」から作成しています。
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