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 Works誌「揺れる正社員―雇用の多様化と人材ポートフォリオ」の見どころは
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リクルートワークス研究所
『Works』59号 特集「揺れる正社員―雇用の多様化と人材ポートフォリオ」予告編
正社員・非正社員という言葉がなくなる日
荻野進介(Works編集部)
「天国組はひと握り・非正社員への道は地獄に通ず」は真実か
つい最近、某週刊誌が「非正社員はどこまでエラくなれるのか?」という特集を組んでいた。背景には、雇用期間の定めのない正社員の代わりに、パートやアルバイト、契約、派遣、嘱託、業務請負といった非正社員がその数を増やし、昨年後半、ついに雇用労働者の3割を占めるに至った事実がある。

全雇用労働者(役員を除く)における非正社員の割合
その週刊誌流にいえば、「ボーナス&社会保険各種充実!安定度抜群のもっともポピュラーな雇用スタイル」の正社員に対し、非正社員は、「"35歳定年説"がささやかれる」派遣社員、「零細企業に近いノリ」の業務委託契約社員、「やっている仕事は正社員とほとんど同じなのに、バッサリ切られても文句は言えない」契約社員、「俗称=アルバイト」としてくくられるパートタイマーに大別される。

取材ルポをもとにした特集の結論はこうだ。「これら非正社員は、『ごく一部の天国組』VS『大多数の"地獄組"』にわかれるのが不可避だから、非正社員は明らかに得ではない。可及的速やかに正社員として会社に潜り込め!」
やはり「エラくなる」のは稀少にして困難なのだ。
20代から30代の男性サラリーマンを読者ターゲットに据え、キレイごとでなく本音満載の雑誌としては、そういうメッセージに帰結するのは仕方ないだろうし、非正社員(特に男性)を取り巻く環境はそのように"貧困"であるのが日本の現状なのだろう。いや貧困というより混沌という言葉のほうがふさわしいかもしれない。

正社員・非正社員をめぐる「8つの問い」
今号でわれわれは、そのような混沌状況に足場を築き、あえて大きな伽藍構築を試みた。目線を広く、深く、そして過去を振り返ることで見えてくるものが多々あったからだ。題して「揺れる正社員―雇用の多様化と人材ポートフォリオ」。
よい編集物とは明確なメッセージをもっているものだ。メッセージはどんな問いを立てるかに大きく左右される。今回は、特集を通読することにより、以下の7つの問いに対する答がわかるように編集作業を行った。

(1)非正社員の増加は経済のどんな流れとリンクしているのか
(2)どんな社会制度が非正社員の増加を促進するのか
(3)非正社員と正社員の"身分の違いによる葛藤"を解決するにはどうすればいいか
(4)企業が非正社員化を進めるメリット・デメリット
(5)日本の正社員制度の起源はどこにあるのか
(6)どんな産業・どんな職種で非正社員化が進んでいるのか
(7)事業戦略に即して、正社員と非正社員を活用するにはどうすればいいか

そして最後に残った8つ目の問いがある。
「正社員とは何だろう?」
読者の方々には、特集全体から、この問いに対する答をおぼろげながらでも感じ取っていただきたい。あわせて、本特集が「非正社員への道は地獄に通ず」という先の状況に波紋を生じる一石ともなれば幸いである。その波紋の大きさによっては、将来、正社員・非正社員という言葉が日本語からなくなるかもしれない。
特集「揺れる正社員」の Works 59号は 8/11 発売
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(2003年7月23日掲載)

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