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  Home > SPECIAL THEME > 人を活かす高年齢期就業へのヒント 2006年11月
 人を活かす高年齢期就業へのヒント
SPECIAL THEME Works Institute
リクルートワークス研究所
人を活かす高年齢期就業へのヒント
第二回 パート2 「間もなく65歳定年」住友スリーエム社員に聞く
「こうやれ」と指示がないのがよかった
今年6月の厚生労働省の調査では、60歳より高い年齢に定年年齢を引上げた企業は6.3%に過ぎない。9割以上の企業が定年年齢を60歳とするなか、40年以上前から65歳定年を導入しているのが、住友スリーエムである。パート1では65歳定年制を機能させる仕組みと課題について、パート2では一つの具体例として、まもなく65歳定年を迎える社員の方に同社での職業人生を振り返ってもらった。
文:ワークス研究所 笠井恵美 編集:五嶋正風
>> 第2回 パート1
住友スリーエム 環境マネジメント部マネジャー
大畑健治氏現在の仕事は、環境マネジメントです。ここ3年ほど、環境に配慮した経営を強化しようという方針を、現場に展開し徹底することをずっと続けてきました。そのための仕組みとして2005年に環境ISOの全社統合認証を取得したのですが、つい先日、取得1年目のサーベイランスを受け、無事OKをいただいたところです。

事業は現場でしか動かないですよね。そこで自分がやれるのは、現場の人にその気になって動いてもらえるよう、仕掛けていくことしかない。ISOという仕組みを生かして現場がいかに動いてくれるか、意識づけや教育について日々考えています。それが今の関心事です。

住友スリーエムには、昭和40年、九州大学の機械工学科を卒業して入社しました。ある製造ラインの建設が最初の仕事でしたが、自分が発想したものが現物になるおもしろさにひかれた。「仕事は楽しいものだ」という実感を当初から持つことができました。

今までを振り返れば、3年ごとに仕事が変わっているような状況でした。多くの設 備建設の仕事、電気・通信関係の事業部長、常任監査役も担当した。中でも非常に事業規模が大きかった磁気製品、オーディオ・ビデオテープの製造部長の仕事が大変印象に残っています。磁気製品の製造では、本当に多くの関係者が力を合わせて努力し、互いに助け合うダイナミズムの中で仕事を進められた。多くの感動を得た仕事でした。

逆につらい経験もあります。その後スリーエムは磁気製品の事業から撤退しました。その時には約500人の方々に今までと違う仕事を担当して頂くお願いをしました。事業ですから撤退は起こりうる。結果として全員に納得してもらい、新職場に異動してもらいました。今では彼らが全社のあらゆる部門で活躍しています。

住友スリーエム 環境マネジメント部マネジャー
大畑健治氏いろいろとお話ししていますが、さまざまな経験は非常に楽しいもので、いい会社に入ったなと思ってやってきました。よかったことは、「こうやれ」という指示がないこと。これをやってくれと頼まれるが、好きなようにやらせてもらえる。人にやり方まで言われるのは嫌いで、自らやり方を考えることで、自分の発想、オリジナリティが出せると思っています。

私は、どちらかというと仕事人間です。辞めてなにが楽しみかといっても何もないだろうし、だから今まで辞めることなど考えたことはありませんでした。同期入社は17、8人いたのですが、今残っているのは私を入れて2人だけ。事業を起こす人、趣味に生きる人、それぞれの生き方があります。

来年1月の定年まで、私は現場にいます。定年後に何をやるかは、まだ何も考えていません。今まで、自分のために時間とお金をあまりかけてきていないので、退職後はまず、自分を大切にして生きていこうかなと思っています。少なくとも今後20年生きたとして、家という本拠はあるし、自分が楽しいと思うことをやっていけば、必ず感動できることがある。そのうちに、社会との接点をどこに取るか答えも出てくるんじゃないかと思っています。定年65歳は、私にとってはちょうどいいタイミング。人生80年、まだあと20年近くあって結構長い。同じところで一生やるというのもつまらない。ここらへんでがらっと変えてみて、違った価値観の世界でやるというのもなにかよいことがあるかも、と思っています。
(2006年11月20日掲載)
>> 第2回 パート1

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