2014年度研究プロジェクト

では、この2つの質問項目の両方に「傾向有」と回答した者は、開成・灘卒業生の何割ほどになるのだろうか。二軸を組み合わせたときの回答分布は、図1のとおりである。示されているリーダーの比率は4割程度。半分には満たないものの、1~2割というほど小さくもない。この程度かと思われるかもしれないが、開成・灘卒業生だからこそ、これほどの数値になっているともいえる。まさに絶妙な数値であり、そこにリアリティーを感じることもできるだろう。

図1 リーダー指標4類型と開成・灘卒業生分布
図1 リーダー指標4類型と開成・灘卒業生分布

さきに断わっておけば、以上のリーダー比率と東京大学進学とのあいだに大きな関連があるわけではない。「差支えなければお答えください」という注を付記したうえで出身大学について尋ねたところ、9割ほどの回答者が大学名を答えてくれた。また、大学名の記載はなかったものの、回答から医学部に進学したことが確定できる者が30余名いる。図2は、これら回答をもとに、出身大学と図1の4類型との関係をあらわしたものである。

図2 出身大学とリーダー指標4類型分布図2 出身大学とリーダー指標4類型分布

東京大学に進学した者でリーダーになっている者(High-High型)の比率は43.0%。順に京都大学42.0%、早大・慶大43.3%、医学部36.7%、その他41.7%となっており、医学部で若干低くなっているものの、進学先による比率に大きな違いはない。大学によって異なっているといえるのは、むしろ「大きなビジョンを描きたいと思っているが、喜んでついてきてくれる人がいない」High-Low型と「大きなビジョンを描きたいとは思っていないものの、喜んでついてきてくる人はいる」Low-High型の部分だろう。たとえば、東京大学進学者は相対的に前者(High-Low型)が多く、早大・慶大進学者は後者(Low-High型)が多い。1割ほどの違いではあるが、各大学のカラーを彷彿とさせる興味深い分布であるように思う。

2015年03月03日