Iターンして活躍するには、本人の要因だけではない。受け入れ組織のサポートも不可欠だ。橋本氏の上司の木下氏に活躍のポイントを伺った。

【上司インタビュー】

英進館株式会社
木下 義史氏

違和感を提案してくること。提案されると「顧客のために」と足が止まる

―彼にどのような期待をされているのか教えてください。

塾業界は、特にローカルに閉じがちですが、首都圏、関西圏から入社してくれる中途のメンバーというのは、彼らが持つ情報を含めて即戦力だと思います。九州にいるメンバーが、肌感覚ではわからない情報を持っています。そういう役割でも、すごく期待されていると思います。

―彼のよいところはどんなところですか。

ある程度ほかの会社で活躍をしてきた中途採用の人たちは、入社したときに、違和感を持つと思うんです。彼のよいところは、その違和感を提案してくるところです。提案されてきたところで、私も1回足が止まるんです。「確かに、今まで流れでやってきたけれど、本当に保護者・生徒のためにいいものなのか、顧客のニーズに応えられているのか」と考えるようになってきて、その違和感は、すごく大事だと思うんです。彼の優れているところは、英進館の風土のなかで、ただ乗っかっているのではなく、ちゃんと提案してくるところです。

―活躍を促す組織の特徴があれば教えてください。

英進館のいいところは、風通しがよくて、社長から一職員まですごくクリアな企業であるところだと、私は思っているんです。社長の考えとか、やりたいこと、方針が全ての職員に見えてしまっているところが、英進館の大好きなところです。ですから、彼みたいな中途採用の職員がいても、きちんと抜擢されていくし、「ああ、それはいいんじゃないか」という発言をカリキュラムに採り入れていくという風土があります。

―活躍できている要因は何だと思いますか。

昔の殻を破れないというか、「俺はこうする」というスタイルであったら、活躍するのは難しいと思います。たとえば、「この会社の風土がこうであるなら、自分の持っているこういうところは役立つ。だから、これをさせてもらっていいですか」という取り組み方をする職員は、強いです。逆に、「俺はこういうスタイルだから、この会社のここが合わない」というやり方だったら、多分、駄目でしょう。彼には、それがないです。風土やこちらの意向をきちんとわかったうえで提案してきます。

―新たにUターンIターンの方を受け入れる場合にはどのような点を留意されますか。

風土になじめるように、「何か気になったことはあるか」と、違和感を聞き続けます。「前の会社だったらこうだった」というような違和感は全部潰しておかないと、不満になるだろうと思います。「前はこうしていた点が、この会社は全然できてないがいいのか」とか、「前の会社はこういうのができてなくて、ここはできていてすごい」とか、ありますよね。いろんなところで何か比べるものがあるので、その違和感は聞いておかないと、その人のパフォーマンスが下がると思います。そこは気をつけます。



【英進館株式会社 橋本隆佑氏 の活躍のポイント】

今回のインタビュー結果を研究レポート「UIターン人材活躍のセオリー」でまとめた3つのターニングポイントに当てはめると以下のポイントで整理される。

Iターンから活躍するまでの3つのターニングポイント※1
※1:3つのターニングポイント
UIターンから活躍するまでを入社までの「移住前」、入社後約半年までの「適応期」、入社後1~2年までの「活躍期」の3つの期間に分類して整理した考え方




3つのターニングポイントと学習3階層モデルの詳細については、下記の「UIターン人材活躍のセオリー」のレポートを参照
http://www.works-i.com/pdf/160407_uiturn.pdf



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※その他のインタビュー
第1回インタビュー 福岡へUターンしたエンジニアの吉田氏
第2回インタビュー 北海道へIターンした公務員の三橋氏
第3回インタビュー 宮城へIターンした産業復興支援員の森氏 
第5回インタビュー 北海道へUターンしたエンジニアの池田氏