大正生まれになぜリーダーが多いのか ――「大正生れ」という歌が表すその理由
今回、われわれは、先述した4期ごとに、その期にふさわしい社会リーダーを決める人選作業を行った。そのプロセスにおいて、第二次世界大戦後に社会リーダーとして活躍する大正生まれの人が非常に多いことに気づいた。大正は15年しかなくて、しかもその多くが戦争に赴き命を落としているにもかかわらず、なのである。
その代表格が中内であり、佐橋である。しかも、両名がそうであるように、押しなべて従軍体験を持っている。たとえば、ソニー創業者の盛田昭夫であり、宅急便をつくったヤマト運輸の小倉昌男である。リーダーの幅を広げると、戦後日本を代表する政治家、田中角栄、中曽根康弘の2人が従軍体験のある大正生まれである。
これはどういうことだろうか。
1980年代に、財界人の間で、「大正生れ」(小林朗:作詞/大野正雄:作曲)という歌が流行ったことがあった(梶原一明著『ビジネスマンの社長学』天山文庫)。作詞を担当した小林朗自身がまさに大正生まれで、こんな歌詞だ。

一、 大正生れの俺達は 明治の親父に育てられ
忠君愛国そのままに お国の為に働いて 
みんなのために死んでゆきゃ 日本男児の本懐と
覚悟を決めていた なあお前

二、 大正生れの青春は すべて戦(いくさ)のただ中で 
戦い毎(ごと)の尖兵(せんぺい)は みな大正の俺達だ 
終戦迎えたその時は 西に東に駆け回り 
苦しかったぞ なあお前

三、 大正生れの俺達にゃ 再建日本の大仕事 
政治、経済、教育と ただがむしゃらに幾十年
泣きも笑いも出つくして 
やっと振り向きゃ乱れ足
まだまだやらなきゃ なあお前

四、 大正生れの俺達は 幾つになってもよい男
子供も今ではパパになり 可愛い孫も育ってる
それでもまだまだ若造だ 
やらねばならぬことがある
休んじゃならぬぞ なあお前
しっかりやろうぜ なあお前



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