research2010 「人材育成・成長」

2010年度は、もっとも古くて新しい「人材育成・成長」をテーマに1年間研究を行います。

企業の競争力の源泉は「人材」に他ならないということは、常に語られてきたことですが、現実にはそのための投資(金銭的・時間的)は、景気に左右されやすい不安定なものでした。また、人材育成のための方法も、OJTという名の「暗黙な」ものであり、必ずしも計画的、科学的なものではありませんでした。

そこで、人材育成の方法をもっと形式知化してみようという、壮大な夢を掲げて研究活動を行うことにしたのです。

グローバル化の進展、高齢化(職業寿命の長期化)、経済成長の鈍化による豊かな経験機会の喪失、イノベーション・変革への期待の高まり、など、改めて人材育成にフォーカスを当てる理由は多々あります。

ひとつは企業内人材育成モデルの構築という視点から、ひとつは個人の持続的成長という視点から、そしてもうひとつは人的資本を高める教育や職業訓練政策のあり方という視点から、研究を進めてまいります。

人材開発のこれから

「Works Review Vol.006」

21世紀のキャリアを考える研究会

研究テーマ:キャリア観・仕事観/人材開発・成長のモデル

各業界のリーディング企業14社とともに、

  1. 変容するワーキングパーソンのキャリア観・仕事観
  2. 人材開発のモデルについて、従業員リサーチをもとに検討。(定量調査5,716サンプル、インタビュー調査115サンプル)。
    キャリア観の実態、形成プロセスと、人材開発モデルを解明し、今後の人材マネジメントの方向性を打ち出す。
    慶応義塾大学SFC研究所キャリア・リソース・ラボとの共催。

事業創造人材研究会

研究テーマ:事業創造役割を担うミドル人材の研究

企業における事業創造役割を担う人材の特性を明らかにし、そのような人材を創出する方法論を検討した。リーディング企業6社の事業責任者あるいは人事責任者の方々との1年にわたる研究会を実施。
15人の事業創造人材のインタビューをもとに、5つの思考特性と、6つの行動特性を明らかにし、事業創造人材が、事業を創造することができた経緯を明らかにした。
また、彼らのキャリアから、成長における特徴を発見し、育成のための施策を探った。

社会的思考力研究プロジェクト

研究テーマ:次世代リーダー候補をにらんだ採用選考の手法

リーダー要件の1つとなる「社会的思考力」を厳密に定義し、それを測定する技術を開発して、リーダーに必要な力であることを検証できた。

「新卒一括採用」に関する研究

研究テーマ:「新卒一括採用」について、新卒採用の本質から検討する

「新卒一括採用」についての是非が議論されている。是正の前に、新卒採用が抱えている問題・課題を含めて、リクルートワークス研究所内にて研究会を立ち上げ、本質から検証を行った。議論を重ね、問題・課題の解決の方向性を、『「新卒採用」の潮流と課題-今後の大卒新卒採用のあり方を検討する』の報告書としてまとめた。この報告書は、大卒新卒採用の歴史から、近年の「採用」競争の実態をまとめ、新卒一括採用システムの改革として、改革するべく方向性を示してある。

日雇い派遣のあり方に関する研究

研究テーマ:日雇い派遣労働者のニーズから、日雇い派遣(間接雇用)と日々紹介(直接雇用)について検討する。

日雇い派遣は、近年社会問題になっているが、調査研究の蓄積が少ない。携帯電話による調査を実施し、日雇い・短期派遣で働く約2000人の実態を解明した。

自己信頼

研究テーマ:自己信頼についての研究

企業や個人へのインタビューや大規模調査をもとに自己信頼の概念を明らかにした。自己信頼は、3つの下位概念、すなわち、「自分への信頼」「良好な人間関係」「未来への希望」から成り立つことが示され、また、18の項目からなる自己信頼の尺度の作成も行った。作成尺度をもとに、役職別、プロ度別、年齢別など、属性による自己信頼の値の変化を追い、検討した。