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1 イントロダクション
全国各地に約600カ所あるハローワーク(公共職業安定所)は、4つの役割を持っている。
職業紹介事業、雇用保険事業、雇用対策関係業務、そして、民間労働力需給調整事業に対する指導の4つである。
そのうち職業紹介事業について職業安定法は、公共職業安定所に対して、すべての求人・求職申し込みを受け付けるよう義務づけている。ちなみに2004年に行われた厚生労働省「雇用動向調査」によると、入職経路に占めるハローワークの割合は20.6%で、広告(33.5%)や縁故(23.5%)よりも低い。 |
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| 入職経路別転職者数 (単位 %) |
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| (厚生労働省「2004年(平成16年)雇用動向調査」) |
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ハローワークでは、最近の低迷する失業率を改善するために地域レベルでさまざまな取組を行うとともに、若年者、高齢者、障害者のように就職が困難な層を対象としたプログラムを実行するなどして、求職者の支援を図っている。
最近の取組のなかで代表的なのは、インターネット上での情報提供である。ハローワークの求人情報サイトは2002年1月29日から、全国のハローワークの求人情報を提供しているが、求人総数は63万件を超えるまでに拡大している(2006年8月9日現在)。同サイトは、求職情報検索画面に、自分の年齢、就業したい都道府県、職業、月給などを入力すれば、該当する職種、賃金等労働条件が出てくる仕組みになっている(企業名は非公開)。希望に合った内容の求人があれば、ハローワークに行って求人企業を紹介してもらう。このサービスは、一般家庭にまで普及しているインターネットを利用して、自宅にいながらにしてハローワークの求人情報を得ることができるという点で、求職者には非常に便利なツールだ。求人企業にとっても、多くの求職者に求人情報を知らせることができるという点ではメリットになるだろう。
また、都道府県レベルの取組としては、埼玉県の「彩の国産業振興・雇用創出戦略」などがよく知られている。
埼玉県では、2003年3月に「彩の国産業振興・雇用創出戦略」を策定し、雇用のミスマッチの解消を図っている。主な施策は、(1)彩の国就職支援プラザにおける就職支援(新設の就職支援プラザでの、キャリアカウンセラーによる求人情報の提供、キャリアカウンセリングの実施、セミナー開催など)、(2)彩の国仕事発見システム(インターネットを利用した「彩の国仕事発見システム」による求人情報の提供)、(3)さいたま新産業拠点SKIPシティ(「彩の国ビジュアルプラザ」や「埼玉県産業技術総合センターSAITEC」の開設による雇用創出)、である(各ホームページを参照)。
そのほか、後述するように、若者にターゲットを絞ったヤングハローワークの設置、障害者や若者を対象としたトライアル雇用事業の実施、子育て中の就職を支援するマザーズハローワークなど、ハローワークはさまざまな雇用対策を行っている。
ハローワークについては、求職者1人に費やされるカウンセリング時間が民間の職業紹介所と比較して極端に短い、マッチング力に欠ける、コストパフォーマンスが悪いといった批判もある。営利を目的とする民間の職業紹介機関が専門職や管理職にターゲットを絞りがちなのに対して、公共職業安定所は公の機関として全ての求職者を公平に取り扱う義務を負っている。たしかにコスト意識が低いという問題はあるが、コスト意識が高くなれば、就職困難層がないがしろにされるのではないかという懸念が出てくる。
諸外国では民間委託や民営化に踏み切った公共職業安定所もあり、日本のハローワークも今後どのような方向に進むべきなのかを模索する時期に来ているといえる。 |
| (2006年10月20日再掲載) |
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