対談タイトル
プロフィール
未来予測ロゴ   グローバル化に伴う人材の再配置が大きな課題
     
大久保  

今後の経営戦略とそれに伴う組織について、今どのような考えをお持ちですか。

 

牛尾  

弊社は「グローバルトップへの挑戦」を経営方針に掲げています。デジタルプロダクツ、電子デバイス、社会インフラ、家庭電器の4事業分野とも順調に利益をあげていますが、ROS(売上高営業利益率)はまだ4%程度です。これを同分野のグローバルトップ企業並みの2桁に上げること、そして、国内45%、海外55%の売上げ高比率を2013年までに国内、欧米、新興国で各3分の1にすることが当面の目標になっています。そうしたグローバル化の進展に合わせて人材配置をどう行うかが、今後、人事最大の課題になるでしょう。

 

大久保  

少なくとも海外従業員のウエイトは過半数になっていくのではないでしょうか。

 

牛尾  

現在、弊社の従業員構成は海外4割、国内6割です。今、デジタルプロダクツ製品を中心に海外への生産移転が進んでいますが、OEMやODMなどの委託生産が主流です。一方で国内工場はそのまま残っている。だから従業員の海外比率はそう簡単に上がらずに、むしろ国内と海外の二重コストが生じている。こうした構造を何とかしないとグローバルで生き残るのは難しいと思います。

 

大久保  

日本企業共通の課題です。いくら長期的な危機感を抱いていても、よほどの経営危機にならない限り雇用調整に踏み切れない。そうした日本ルールが足かせになって、スピード勝負のグローバル化に、日本企業が生き残れないとしたら。これは悩ましい問題です。

 

     
未来予測ロゴ   海外採用は簡単ではない。日本の採用はそう変わらない
     
大久保  

グローバル化を進めていくと、国ごとに労働ルールが異なるという問題に突き当たります。日本の雇用管理や採用ルールは変わっていくでしょうか。

 

牛尾  

いや。東大で秋入学が検討されていますが、私は、時期がズレることはあるかもしれませんが、この先も新卒一括採用が大きく崩れることはないと思います。

 

大久保  

しかし今の時代、日本のような解雇規制の厳しい国で面接だけで新卒を採るのは非常に危険です。海外では新卒採用も若年採用の一部であり、学校の成績を重視し、基本的にインターンシップから採用する。海外採用比率が高まれば、日本だけ違うルールを用いるのは合理的ではないように思いますが。

 

牛尾  

弊社は20年前からグローバル採用を始めています。欧米の大学から相当の数の技術者を採用しましたが、2~3年しか定着しなかった。その後2006年に東南アジアの大学からの正規社員採用を復活し、現在200名弱採用しましたが、未だ試行錯誤中です。今回の震災、それに伴う原発問題でも慰留に苦労しました。外国人は定着が難しい。そう簡単には増えていかないと思います。

 

大久保  

サービス業には日本人を上回る数の外国人採用を行う企業が出始めました。経営者が相当アクセルを踏み込み組織を変えようとしている。外国人比率が一定以上になればマネジメントも経営ボードも変わると思いますが、何段階かステップが必要かもしれません。

 

     
  NEXT
↑page top