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未来予測ロゴ   イノベーションを引き起こすのは、強い意志
     
大久保  

ウォシュレットが開発されて30年。文化や習慣を越えてこれほど世界で受け入れられている商品はめずらしい。そうしたイノベーションを生み出した御社の風土には興味があります。

 

成清  

ありがとうございます。業界リーダーに求められるのは、お客さまがまだ体感したことのない新しい価値を創造していくこと。現在も、電解除菌水による洗浄機能を搭載したウォシュレットや自己発電水栓など、次々と業界初の商品を出しています。今後も国内では高齢化、グローバルでは節水、省エネ、CO2削減と、イノベーション課題は山積みです。

 

大久保  

そうしたイノベーションを次々と実現させていくために、どのような人材が必要だとお考えですか。

 

成清  

弊社では「強い人財」という言い方をしています。いろいろ定義はありますが、いちばん大事なのは、強い意志を持っていることですね。最初から過半数の人が認めてくれそうな答えを探すのではなく、全員から反対されても、絶対これをやるんだと逆に周りを説得していくような人です。その人の意志の強さに、次第に周りがついてくる。

 

大久保  

まったく同感です。『Works』誌に「成功の本質」という連載記事がありますが、そこに登場する事例に共通するのが意志の存在です。イノベーションは、絶対にこうだ!という主観から生まれるのです。マーケティングからではありません。

 

     
未来予測ロゴ   多様な組織での意志疎通で、強い意志が育つ
     
大久保  

そうした意志の強い人材は、どんなメカニズムで生まれるのでしょう。

 

成清  

月並みな答えかもしれませんが、やはり多様性が鍵だと思います。文化背景が異なる相手には常識が通じない。だからこそ普遍的な事実を組み立てながら、何とか共感を得ようとする強い意志が育つのではないかと思います。

 

大久保  

それをいかに組織づくりに落とし込んでいくか。

 

成清  

そうですね。たとえ多様性の高い組織をつくっても、成功すれば神格化が起き、一気に同質化してしまう。その点、弊社は歴史的に恵まれていました。もともと陶器屋だったのが、水栓金具の自製化のために鋳物、機械、メッキといった分野の技術者が加わり、続いて樹脂、電気と、次々新領域の技術者が中途採用を中心に拡充された。ごく自然に、多様性が担保されてきたんですね。

 

大久保  

なるほど。

 

成清  

もう1つは北九州の地域性です。地方の小さな町だったところに、明治時代に八幡製鐵所ができ日本中から人が集められた。そこに弊社や安川電機、ゼンリンといった企業が本社を置き、日産自動車の前身も北九州発。1963年には個性の異なる5市が合併して北九州市になった。もともと文化がぶつかり合う風土なのです。その影響は少なくないと思います。

 

     
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