対談タイトル
未来予測ロゴ   ソリューションを提供できる人材育成に異動経験は不可欠
     
ワークス
大久保
 

コーチングやファシリテーションモデルの導入で、実際に上下関係のコミュニケーションは変化しましたか。

 

大久保  

非常によくなりました。研修以外にも多くのコミュニケーション強化施策がとられています。たとえば昇給賞与のフィードバックは、結果だけでなくどこを頑張ればもっと評価が上がるのかまで話し合う。査定では、目標値設定、中間プロセス、成果のすべてが評価対象になるので、何をどう見て評価したのかをしっかりフィードバックする。自己申告制度であるチャレンジングジョブ制度では、毎年、面談を通じて、上司と部下でキャリアビジョンを共有するようにしています。あらゆる機会でコミュニケーションの「場」を設定しています。また、今、力を入れているジョブローテーションでは、できるだけ本人の希望をとりいれています。

 

ワークス
大久保
 

ジョブローテーションは、最近だいぶ見直されてきています。自己申告制度やカンパニー制、専門性重視といった流れのなかで、一時減少していたのですが、ジョブローテーションを廃止した企業は軒並み人を育てる力を落としています。

 

大久保  

弊社でもたとえば証券印刷分野の経験しかない人は、得意先から言われたことはできても、他分野のテクノロジーを絡めたソリューションはなかなか手がけられない。これでは得意先のご要望を超えるような、本当の意味でのソリューションは提供できません。そのためにも個々の専門性に加え、幅広い見識が必要です。その点、地方の営業所ではあらゆる事業分野を1人で担当するため、後に大きな強みになる。地方勤務も積極的に経験させています。

 

ワークス
大久保
 

ソリューションがさらに発展するとイノベーションになる。複数の仕事経験で、イノベーションに必要な複眼思考を身につけているともいえますね。

 

大久保  

それに加えて、人脈をどれだけ持っているかも大事なのです。弊社の4万社の得意先はそれぞれ専門性を保有し、その使い道を模索しています。相談によっては、弊社のテクノロジーだけでなく、別の得意先が持つ専門性とつなげる提案もありうるわけです。そうしたアライアンスまで視野に入れるとなると、いろいろな事業分野で多彩な得意先人脈をつくっておくべきです。それにはさまざまな分野のお客様からの課題も聞き取ることができ、実際にものづくりができるまで咀嚼して製造部門に伝えられる、質の高いコミュニケーション能力が求められます。もっといえば、お客様が具体化できていないニーズや時代の変化まで察知する感性がないと、ソリューションを手がけるのは難しいでしょう。

 

ワークス
大久保
 

複数の分野をつないで物事を解決できる人間には、ひとつの特徴があるといわれています。相手の言葉でしゃべれる能力です。相手によって言葉を使い分ければよりよく伝わり、より多くの人を巻き込んでいけます。

 

大久保  

まさにその通り。加えて、新しいことを目指すときはどうしても議論が拡散するものですが、それを集約させて形に収めるという力も大事だと思います。その点、弊社の社員は、お客様とのコミュニケーションのなかで相手が言おうとしていることをとらえてひとつの形にしていく力が鍛えられています。これは非常に貴重なリソースだと思っています。

 

ワークス
大久保

 

 

本当にまとめるには、自分の意見というものもないといけない。

大久保  

そうです。しかも、皆が賛同できるような一段上の視点からの意見です。

 

ワークス
大久保
 

そうしたリソースが揃っていることは、ソリューションビジネスを進めていくうえで、非常に有益でしょう。

 

大久保  

弊社は製造部門を持っていますから、実際に製品として形に落とすところまでできる。さらに得意先は広範囲です。これからが楽しみだと思っています。

(TEXT/荻原 美佳 PHOTO/刑部 友康)

 

     
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