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01_graf037割強の雇用主は、インターン生を正社員へ登用したい考え
NACE(全米大学就職協議会)が2015年4月に発表した最新のインターンシップ調査※5によると、雇用主の70%強が、実施の目的はインターン生として迎えた学生を正社員に登用することと回答している。つまり、“インターンシップ=新卒者採用のための手段”という位置づけが一般的ということである。

また、『2015 Internships USA』調査でも、インターンシップ実施の目的について、回答者の70.3%が「エントリーレベル人材の採用」と回答しており、米国企業のインターンシップは、採用直結型が主流であることが分かる。

インターンシップから正社員への登用は約半数

新卒採用活動の効果を測る基準

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自社のインターンシッププログラムを評価する際に、雇用主は、インターン生から正社員への登用率(conversion rate)を評価基準に用いる。NACEの最新のレポートでは、他社でのインターンシップを経験した学生を含めた、“インターンシップ経験者”から正社員への登用率の平均は、51.7%となっている。

さらに、自社の“インターンシップ経験者”が、正社員へと雇用された登用率は、約81%にも達しているという。採用目的で実施したインターンシップであるから、参加者からどれだけ多くの新卒者を採用できたかが成果を測る判断材料になる。
また、新卒採用全般を評価する上で利用する基準の中でも、インターン生から正社員への登用率を最も重要視していることが、CareerXroads社による新卒採用に関するアンケート調査結果『Reviewing Campus Recruiting Practices – 2015』※6でも示されている。

インターン生から正社員への登用率が高い背景には、各組織が採用要件に見合う学生を選考で絞り込んだ上で、インターンシップに迎え入れているからだろう。実際、多くの組織が、インターン生採用のためのターゲット校(指定校)を定めており、過去の採用実績や社会的評価、ランキングなどから選んだ特定の大学の学部・学科在学生からインターン生を主に採用する方針を打ち出している。

インターンシップ経験者は、採用後の定着率も比較的高い
NACEの調査では、インターンシップを経て正社員となった学生の1年後の定着率は83%、5年後の定着率は53%となっている。NACEのエグゼクティブディレクターのマリリン・マッケス氏は、「自分のキャリアを発展させることを重視し、そのための転職をいとわない現代の若者の気質を考慮すると、この定着率はかなり高い」と述べる。

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『2015 Internships USA』でも、インターンシップ経験者の定着率を測定している企業の中で最も多かった回答は、入社1年後は「定着率81~100%」の企業が約49%と多く、入社5年後では「定着率61~80%」と回答した企業が25%であった。インターンシップ経験者の定着率が比較的高い理由としては、彼らが相当期間にわたり仕事や職場のリアリティーを体験した上で組織に加わっていることが考えられるだろう。

 

 

2015年06月09日