Column

マルテラ

顧客の仕事内容、働き方を徹底して考え、インテリアを提供する02_058
現在、特に力を注いでいるのが、ヨーロッパで進んでいるアクティビティベースオフィスの取り組みである。

例えば、同じオフィスワークであっても、職種や仕事内容によって、働き方が変わってくる。事務所に一日中いる人、営業や販売など会社にいる機会が少なくたまに事務所に戻って仕事をする人、管理職のように社内にいる時間は多いものの、大半を会議室で過ごしているような人もいる。報告書を作成するときは静かな部屋やプライバシーが確保される部屋のほうがいいし、他者と仕事を進める場合は公共のスペースやオープンスペース、ワークステーションなどが便利になる。

そのような異なる状況・要求によって変化する家具などの条件や、日ごとに変化するワーキングスペースに応えていく商品やスペースの提案をしていく。それがアクティビティベースオフィスの取り組みである。その日の気分で選べる机の提案や、机をなくす代わりに荷物の保存用ロッカールームの設置などを行う例もある。
そのような事例のため、まずはマルテラ社の内部で検討が行われたという。

どういった職場が良いか・仕事がしやすいかのアンケートを取って分析し、アイデアを出し、環境を実際に変えていった。結果、これまでは個人がそれぞれ机を持っていたが、60%の社員の自分専用の机がなくなり、共同のワークステーションを使用するようになった。残り40%がまだ個人の机を持っている。社長も社長室がなくなり、自分専用の机がなく、社長の秘書は自分の机を持っている。立場上で職場の中が決まるのではなく、仕事の必要性によってニードによって家具・机が決まる。まさにオフィス革命である。

なお、オフィスにはミーティングエリアや会議室、ディスカッションルーム等、それぞれの状況に適したスペースも用意してある。携帯用の公衆電話用ブースはその究極の例である。

02_056このアクティビティベースオフィスにより、賃貸であるマルテラ社の本社も、コストが20~25%削減できた。
このような取り組みによって、会社はフェイスtoフェイスでコミュニケーションができる場所になり、オランダの会社では、将来事務所はカフェテリアのようになると予想している。

これは単にインテリアの問題ではなく、会社の仕事のコンセプトを変えていくオフィス革命と捉えられる。生産面でも変化が起きていて、標準の机、椅子から最近はミーティングエリア・ミーティングルームで使用する家具の需要が増えてきているという。

この自社の例を示しながら、各企業にアクティビティベースオフィスを提案し、家具のデザインから、配置スペースを提案して、トータルで販売していく戦略である。

活力のある人材育成と女性活用を目指す
アクティビティベースオフィスの提案事業が、企業のイメージアップにつながり、優秀な若い世代からの注目度もあがってきた。会社が企業イメージアップに繋がり、魅力的な会社になり、そういう職場で働きたいといってもらえる人が増えてきているという。

女性活用に関しては、第二次世界大戦中から女性の職場進出が進んだ一般のフィンランドの企業と同様に、男女比はほぼ半々。トップマネジメントは5人中1人が女性で、ミドルマネジメントは男女比は5:5であるという。

新入社員採用や新たなポジションへの配置の場合も、性別は考えず、あくまでも適材適所で判断する。結果的に、男性は技術的な分野への興味が強く、女性はデザイン的な分野への興味が強い傾向にあるという。

個人の意欲を高める目標管理制度02_111
同社では現在、目標管理制度を導入している。各従業員一人ひとりに1年の目標を立てさせ、月ごとに話し合って管理する。目標をどう保つかは、各人に任されている。
この導入により、目標達成の時間ではなく、目標を達成したかどうかを重視するので、目標達成のために残業がやや増え始めているのが課題となっている。

 

2015年04月09日