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在宅ワークの新潮流 「CAVA」という選択

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全国約1000人が選んだ「CAVA」という新しい働き方
パソコンを新調し、いざメールの設定をしようとしたがつながらない。パソコンと格闘の末、プロバイダーなどの窓口に電話してようやく解決できたという経験は誰しもあるだろう。対応するのは多くの場合、地方拠点などにスタッフを集めたコールセンターだが、インターネット接続サービス「OCN」の会員向けテクニカルサポートを担当するNTTコム チェオでは他社と一線を画す仕組みを構築している。

電話応対するのは全国約1000人の在宅スタッフで、通称「CAVA(キャバ)」と呼ばれる。CAVAは.Com Advisor & Valuable Agentの略で、インターネット利用の案内役であり、ビジネス上は業務委託契約の個人事業主に当たる。2000年ごろからインターネット人口が爆発的に増え、OCN会員も急増、増え続ける問い合わせに対応するため、同社でもスタッフ採用が急務となった。しかし、地方で一定の能力を持った人集めが難しくなり、その解決策としてこの在宅型の働き方が生まれた。

ntt01同社テクニカルサポート事業部長の弘灰 和憲氏は、「会社側としては固定費を増やすことなく高いクオリティを維持でき、災害時の業務停止リスクの分散にもなります。働く側のメリットは時間と場所に拘束されず通勤の必要もないため、自分のライフスタイルに応じた働き方ができること。同じ仕事でスキルアップでき、都市と地方の賃金格差がないことも魅力。双方がWin—Winの関係です」と説明する。

生活のためフルで働く人から趣味程度まで働く時間はフリー
CAVAの65%は女性。年齢層は40代が中心で50代、30代がそれに続く。60歳を超えて退職後、初めてこの仕事を始めた人もいる。これまでの最高齢は70代後半の女性だ。ある60代の男性は元保険会社の支店長で、定年後も社会とつながっていたいとCAVAを選んだ。業務を行う時間はコールセンターの受付時間である9時から21時までの間で、何時間働いても構わない。自分が働きたい時間にパソコンを立ち上げてログインし、スタンバイすればコールがかかってくる仕組みだ。

ntt02例えば主婦の場合、朝食を作って家族を送り出し、掃除・洗濯を終えたら、「さて始めるか」とパソコンを立ち上げ、ランチタイムが来たらいったん休憩後、再び夕方まで働いた後、買い物に出かけるといった無理のないライフスタイルが可能になる。働く時間や目的は人それぞれで、本当に生計を立てるためという人もいれば、孫におもちゃを買ってあげたいから趣味程度に働いているという人もいる。個別に業務を行う時間の調整を行うことはないが、月末月初や月曜朝などコールの増加が予測される日時には、一斉メールで「コールが増えているので着台をお願いします」とアナウンスすることもある。

2016年07月25日